夏目 航太郎
俺様は4月3日生まれの牡羊座だぞ!!
藍河 結人
‥‥夏目さん、タイトルコールがまだです。突然そんなことを言ったらみんなが驚くでしょう。大体夏目さんは前回のスタートの時も唐突に‥‥
夏目 航太郎
まあまあ、そう言うなよ、結人。俺だけ第3回で誕生日を公開できなかったから、ここはちゃんと言っておかねえとって思ったんだよ。
夏目 航太郎
ちなみに誕生日祝いのメッセージも絶賛受付中だからな!俺様のバースデーをみんなも祝ってくれ!もちろんバースデー以外のメッセージもいつでも大歓迎だぞ!
北条 誠一
‥‥‥‥貴方の誕生日はまだまだ先だろう。とにかくもじゃべあQ&A、第4回だ。今回はこんなお便りが届いている。
いつも楽しく読ませてもらっています。
今回、藤村さんが登場して嬉しいです。そこで、藤村さんに質問です。
Q.どうして、海外に旅に出たんですか?
私は退院後の藤村さんは院の講師になるのかな、と思っていたのですが。恭耶君のフィナーレで、海外を旅してる。とあった(…ような気がする)ので、どういった心境なのか気になります。一也君の写真を持って一緒に海外を回っているのでしょうか。
何かの折にでも、教えてもらえたら嬉しいです。
質問と感想がごっちゃになった長文でスミマセン。
藍河 結人
名前を出していいかわからなかったのだが‥‥ここは仮に「ゆうさん」と呼ばせてもらってもいいだろうか?まずはお便り、ありがとう。‥‥ゆうさんは話の細かい所までよく見ているようだな。確かに藤村さんは事件後に海外に行ったと聞いている。しかし‥‥。
北条 誠一
話が話なだけに、今回の質問は藤村本人に聞くことはできなかった。あいつの一也氏への思いは並々ならぬものがあるし、それを知っているから我々もおいそれと藤村に質問ができない。‥‥しかし、それではゆうさんの気持ちに応えられないことになる。だから今回は特別にこの方に来て頂いた。国仕院学園理事長、藤原 國治氏だ。
理事長
ふむ。ここがもじゃべあQ&Aかね。失礼するよ。
夏目 航太郎
うおっ。急にそんなすげージジイが出てくるのかよ。
北条 誠一
‥‥言葉に気をつけろ。ジジイではなく理事長だ。
理事長
ああ、構わんよ、北条。それより藤村君の話だが‥‥。ゆうさんのお察しの通り、実は学園の講師にならないかという話はとっくに彼にしていたのだよ。
北条 誠一
‥‥やはりそうでしたか。
理事長
うむ‥‥しかし彼は迷うことなく、その話を断った。
藍河 結人
せっかくの話を断ってしまったのですか?藤村さんだって母校である国仕院が嫌いなわけではないでしょうに‥‥一体どうして‥‥。
理事長
‥‥私も尋ねてみたのだが、彼は頑として詳しい理由を話さなかった。彼がどれほどの人物か知っていた故に、私も誠意を込めて何度か話をしたのだが‥‥ただの一度も、首を縦に振らなかった。最後に話した時には、謝辞と共にただ一言、『甘えるわけにはいかない』とだけ口にしておったよ。
藍河 結人
甘えるわけにはいかない‥‥。
理事長
これは私の推測になるのだが‥‥‥‥彼は周りの優しさから自分を遠ざけることで、なんらかのけじめをつけようとしているのではないかな。
北条 誠一
‥‥‥‥ふん。あいつのやりそうな事だ。
夏目 航太郎
なんだ、誠一。ずいぶん彪冴のことをわかってるみたいじゃねーか。
北条 誠一
‥‥呼び捨て‥‥だと。まあ、今はそのことは置いておこう。‥‥藤村のことだ。例の事件で我々に迷惑をかけたことや、“最高の執事”と呼ばれながら、主人である一也氏へ結果的に何もできなかったことへの謝罪も含め、しばらく1人、いや一也氏と2人でいようと思ったんだろう。
藍河 結人
そんな‥‥藤村さんだって、傷ついた1人であることに変わりはないはずなのに‥‥。
北条 誠一
そこまで器用な男じゃないんだ、藤村という男は。主人のためならどんなことでもやってのけるが、自分への甘えは一切許さない‥‥というより許すことができないんだろう。
理事長
事情を理解している私の孫娘達が、藤村君を許すことはわかっていた‥‥だからこそ、彼はより自分を許せなかったんだろう。
藍河 結人
‥‥‥‥私も、過去にとても大事な人を失ったことがあります。だから少しだけ藤村さんの気持ちがわかるような気もします。しかしたった1人で大事な人を失った事実を乗り越えるのはとても辛く困難なことです‥‥彼が救われる日は一体いつになるんでしょうか。
理事長
優しい子だな、藍河くんは。だが心配はいらん。藤村君は確かに不器用な男かもしれんが、強い男だ。私は、藤村君がいつか笑顔で孫娘達と一也君の思い出を語れる日が来ると信じておるよ。
藍河 結人
‥‥そうですか。それなら私もその日が1日も早く来るのを祈っています。
理事長
うむ。北条も、くれぐれも頼んだぞ。
北条 誠一
‥‥はい。
夏目 航太郎
そん時は大人組で飲みにでも行こうぜ!俺と彪冴とお前と‥‥お前の友達の‥‥ほら、あれだ。鷹山とかいうヤツと一緒によ!
北条 誠一
まあ、考えておこう。とりあえず今回のQ&Aの回答は以上だ。藤村本人からの回答でないのは不服かもしれないが‥‥ゆうさんならそこは理解してくれていると思う。
夏目 航太郎
こんなお便りを送ってもらえて、彪冴もきっと喜んでると思うぜ!アイツの代わりに俺様が礼を言っとく!サンキュな!
藍河 結人
もじゃべあQ&Aではこれからもみんなからのお便りを募集している。今回回答しなかった質問も全て読ませてもらっているし、どれもとても有り難いと思って大事に読んでいる。少しずつ回答していくから、これからも応援してくれると嬉しい。
北条 誠一
では今回はここまでだ。また次回にな。
藤村 彪冴
おや、みなさんお揃いで暗い顔をなさって、どうしたんですか?
藍河 結人
!!ふ、藤村さん!!
藤村 彪冴
そうだ。そういう時はモルジブの海などを見るのをオススメしますよ。あれはなかなか忘れられない光景でした。特にダイビングをした時の海中の美しさと現地の美女といったら、それはもう時間を忘れるほどで‥‥。
北条 誠一
モ、モルジブ‥‥?美女‥‥?
藤村 彪冴
ああ、そうだ。お土産を買ってきていますので、北条先輩達も、お1つずつどうぞ。
北条 誠一
‥‥‥‥‥‥。
藤村 彪冴
さて、他の方々にもお配りしてこなくては。それでは私はこれで。
‥‥‥‥‥‥。
夏目 航太郎
‥‥‥‥‥‥あのよ、誠一。あいつ、単なる観光旅行してるんじゃねえの?
北条 誠一
‥‥‥‥‥‥。